Proof of History(プルーフ・オブ・ヒストリー、PoH)は、Solana が考案した、ブロックチェーンを高速化するための独自の仕組みです。2017年の Solana ホワイトペーパー(Anatoly Yakovenko 著)の中心的なアイデアで、日本語では「履歴証明」と訳されます。
分散システムでは「いま何時か」「どちらの取引が先か」を全員で合意するのに、たくさんのやり取りが必要で、これが速度のボトルネックでした。PoH は、この 「時刻」を暗号的に作り出す時計 です。
やり方は、ハッシュ(SHA-256)を 「前の出力を次の入力に」して何万回も連続で計算し続ける だけです。この計算は近道も並列化もできないため、回した回数がそのまま「本当に時間が経った証拠」 になります。しかも、生成は逐次でも、検証は複数のコアで一気に確かめられます。
graph LR H0["hash0"] --> H1["hash1"] --> H2["hash2"] --> H3["hash3 …"]
取引が起きたら、そのデータのハッシュをこの列の途中に差し込みます。すると「その取引は次のハッシュより前に存在した」と、順番を刻めます。こうして先に時刻をそろえておくことで、合意(Proof of Stake ベースの Tower BFT)にかかる通信を大幅に減らし、Solana は高いスループットを実現しています。実装まで学ぶなら Solanaコース へ。