導入
サーバーに Web サーバーやデータベースを入れたいとき、Windows のように「インストーラーをダウンロードしてダブルクリック」——とはいきません。Linux では、ソフトの入手・更新・削除をまとめて面倒みてくれる パッケージ管理ツール を使うのが基本です。
説明
Debian・Ubuntu 系のディストリビューションでは apt(Advanced Package Tool)が標準です(RedHat・CentOS 系では yum や dnf が同じ役割を担います)。
| コマンド | 意味 |
|---|---|
sudo apt update | パッケージの一覧情報を最新に更新する(インストールはまだしない) |
sudo apt install パッケージ名 | ソフトをインストールする |
sudo apt remove パッケージ名 | ソフトを削除する |
apt list --installed | インストール済みのソフト一覧を見る |
apt show パッケージ名 | パッケージの詳細情報を見る |
まず apt update で、「今どんなパッケージが、どのバージョンで存在するか」というカタログを最新にします。これはインストール操作ではなく、あくまで一覧の更新です。ソフトを入れる・消すようなシステムを変える操作には、前のレッスンで学んだ管理者権限が必要です。
sudo apt update
インストール済みのソフトを確認してみましょう。これは一般ユーザーでも実行できます。
apt list --installed
特定のパッケージの詳細(バージョンや説明)を見るには apt show です。
apt show nginx
Web サーバー nginx を実際にインストールするコマンドは、これだけです。
sudo apt install nginx
flowchart LR
A["sudo apt update<br/>カタログを最新化"] --> B["sudo apt install nginx<br/>ソフト本体を取得・配置"]
B --> C["/usr/sbin/nginx に実体<br/>/etc/nginx/ に設定"]
インストールされると、プログラム本体は /usr/sbin/ や /usr/bin/ のような場所に、設定ファイルは /etc/ 以下に置かれます——第2章で見た「ディレクトリの地図」が、ここでもそのまま生きています。インストールしただけではまだ起動していないことも多く、次の章で学ぶ systemctl で起動・自動起動の設定まで行って、はじめて使える状態になります。
不要になったソフトは remove で消せます。
sudo apt remove nginx
updateとupgradeは名前が似ていて混同しがちです。updateは「カタログを最新にする」、upgradeは「実際にインストール済みのソフトを新しいバージョンへ上げる」——別の操作です。多くの現場ではsudo apt update && sudo apt upgradeをセットで実行します。
やってみよう
sudo apt update でパッケージ一覧を最新化し、apt list --installed で今入っているソフトを眺めてみましょう。apt show nginx で詳細情報を確認したら、sudo apt install nginx で実際にインストールしてみてください。
演習
nginx というパッケージをインストールしてください。
ヒント1を見る
インストールは apt install パッケージ名。システムを変える操作なので管理者権限が必要です。
ヒント2を見る
sudo apt install nginx