導入
世界中のコンピュータが通信し合うには、お互いを見分ける「住所」が必要です。それが IPアドレス。手紙を届けるのに住所が要るのと同じで、データを届けるにも相手の IP アドレスが要ります。まずはこの「住所」の仕組みから見ていきましょう。
説明
IPアドレスは、ネットワーク上の1台1台に割り当てられる番号です。よく見る形(IPv4)は、192.168.0.1 のように 0〜255 の数字を4つ、ドットで区切ったものです。
flowchart LR
A["あなたのPC<br/>203.0.113.9"] -->|"データを送る"| NET(("インターネット"))
NET -->|"住所を頼りに届く"| B["サーバー<br/>93.184.216.34"]
IPアドレスには、大きく2つの種類があります。
- グローバルIPアドレス … インターネット全体で世界にただ1つの住所。公開サーバーはこれを持ちます(例:
93.184.216.34)。 - プライベートIPアドレス … 家庭や社内など、閉じたネットワークの中だけで使う住所。
192.168.x.xや10.x.x.xが代表格です。ご家庭のルータの下では、この番号が配られています。
flowchart TD
subgraph LAN["社内・家庭のネットワーク(プライベート)"]
P1["PC 192.168.0.10"]
P2["プリンタ 192.168.0.20"]
SV["社内サーバー 10.0.2.15"]
end
R["ルータ<br/>グローバルIP: 203.0.113.5"]
LAN --- R
R -->|インターネットへ| WWW(("世界"))
もう1つ大事なのが サブネット の考え方です。IPアドレスは「どこまでがネットワーク(町名)で、どこからが個々の機器(番地)か」を分けて使います。10.0.2.15/24 の /24 は「先頭24ビットが町名(10.0.2 の部分)、残りが番地(15)」という意味です。同じ町名(10.0.2.x)の機器同士は、直接やりとりできます。
127.0.0.1… 特別な住所で 自分自身を指します(localhost とも呼ぶ)。「自分のサーバーの中で完結する通信」に使います。第4レッスンで打ったping 127.0.0.1は「自分に届くか」の確認でした。
数字の羅列を全部覚える必要はありません。大事なのは「通信する相手には必ず住所(IP)がある」「世界に公開する住所(グローバル)と、内輪の住所(プライベート)がある」「127.0.0.1 は自分自身」——この3点です。次のレッスンで、住所だけでは足りない理由(=ポート)を見ます。
この章のまとめ
- IPアドレスはネットワーク上の「住所」。IPv4 は
192.168.0.1のような形 - 世界に1つのグローバルIPと、内輪で使うプライベートIP(
192.168.x.x/10.x.x.x)がある /24などのサブネットは「どこまでが町名で、どこからが番地か」を表す127.0.0.1(localhost)は自分自身を指す特別な住所