導入
「表があるのはわかった。でも、なぜわざわざ SQL という言葉を覚えるの? 目で見て探せばよくない?」――このレッスンでは、その考えがすぐ限界にくることを体験してもらいます。ここが「DB とは何か」を実感する山場です。
説明
まず products を全部出してみましょう。
SELECT * FROM products;
ここで、あなたに手作業でお願いがあります。この一覧の中から「価格(price)が 10000 以上の商品だけ」を、目で追って拾い出してみてください。7件なら、まあできます。
では想像してください。もしこの表が7行ではなく 10万行 だったら? スクロールして目視で拾うのは、もう不可能です。見落とすし、時間もかかる。人間が手で探す前提だと、データは増えた瞬間に破綻するのです。
SQL なら、その「10000以上だけ」を、行数が何万あろうと一瞬・確実に取り出せます。次の章で学ぶ WHERE を使うと、こう書けます(今は動く様子を見るだけで大丈夫)。
SELECT * FROM products WHERE price >= 10000;
データ量が増えたときの差を並べると、一目瞭然です。
| データ量 | 目視で探す | SQL(WHERE) |
|---|---|---|
| 7行 | まあできる | 一瞬 |
| 1万行 | 数十分・見落とす | 一瞬 |
| 10万行 | ほぼ不可能 | 一瞬・確実 |
「手作業なら地獄 → 1行で解決」。この落差こそ、データベースを使う理由そのものです。そして、いま書いた SELECT ... のような「DB への問い合わせ文」を クエリ(query)と呼びます。SQL とは、このクエリを書くための言語のことです。
やってみよう
まず初期表示の SELECT * FROM products; を実行し、目で「10000以上」を探してみて“だるさ”を味わってください。そのあと SELECT * FROM products WHERE price >= 10000; を実行し、一瞬で絞り込まれることを見比べましょう。