導入
Kubernetes を学ぶには、手元に小さなクラスタを1つ持つのがいちばんです。1台のパソコンでも、お試し用のクラスタを作る手軽な方法がいくつかあります。あわせて、クラスタへの命令ツール kubectl の基本コマンドを見ておきましょう。
説明
手元でクラスタを持つ主な選択肢は次の3つです。どれか1つで構いません。
- Docker Desktop の Kubernetes … すでに Docker Desktop を使っているなら、設定で Kubernetes を「有効化」するチェックを入れるだけ。いちばん手間が少ない。
- minikube(ミニキューブ) … 1台のパソコンに単一ノードのクラスタを作る定番ツール。学習用として広く使われる。
- kind(カインド) … 「Kubernetes in Docker」の略で、Docker コンテナの中にクラスタを作る軽量ツール。複数ノードの模擬もしやすい。
そして kubectl(キューブコントロール) は、クラスタを操作するコマンドラインツールです。実体は前章で出た API Server への命令の送り手で、これから何度も使います。まず接続と状態確認から。
# kubectl とクラスタのバージョンを確認
kubectl version
# 例: Client Version: v1.31.0 / Server Version: v1.31.0
# クラスタを構成するノードの一覧
kubectl get nodes
# 例:
# NAME STATUS ROLES AGE VERSION
# minikube Ready control-plane 5m v1.31.0
# クラスタの基本情報(どこに接続しているか)
kubectl cluster-info
# 例:
# Kubernetes control plane is running at https://127.0.0.1:6443
# いま操作対象になっているクラスタ(コンテキスト)の名前
kubectl config current-context
# 例: minikube
kubectl が「どのクラスタに、どのユーザーとして接続するか」の情報は、~/.kube/config(ホームディレクトリ配下の設定ファイル。キューブコンフィグ)に保存されています。複数のクラスタを切り替えて使うときは、この設定の中の コンテキスト(context) を切り替えます(kubectl config current-context で現在の対象が分かります)。
環境と kubectl が用意できたら、いよいよ次章から、Kubernetes で動かす最小単位 Pod をマニフェストで書いていきます。