導入
新しい言語やプラットフォームを学ぶとき、最初のハードルは「環境構築」です。Solana 開発には専用のコマンドラインツールと ウォレット が必要ですが、実はブラウザだけで一歩目を踏み出す方法もあります。まずは全体像をつかみましょう。
説明
ネイティブな Solana プログラムをローカルで開発する場合、次の3つが土台になります。
graph TB
A["Rust + cargo<br/>(プログラムを書く言語とビルドツール)"] --> D["Solana CLI<br/>(solana / solana-keygen コマンド)"]
D --> E["ウォレット(鍵ペア)を作成"]
D --> F["devnet に接続して開発"]
G["Anchor CLI<br/>(第7章で使う。定型コードを自動生成)"] -.将来.-> D
- Rust / cargo … プログラム本体を書く言語と、そのビルド・依存関係管理ツール。Rust 特有の「所有権」や
Result型に馴染みがない場合は、先に Rustコース で文法の基礎(所有権・借用・Result・トレイトなど)に触れておくと、この先のコードがぐっと読みやすくなります。 - Solana CLI …
solanaコマンド一式。ウォレット(鍵ペア)の作成、ネットワークへの接続先切り替え、SOL の送金・確認、プログラムのデプロイなどをターミナルから行います。 - Anchor(第7章) … ネイティブ開発の定型コード(命令の振り分け、アカウント検証など)を大幅に省略できるフレームワーク。この章と次の章では、あえて使わずに素の姿を学びます。
インストール不要でまず触ってみたい場合は、ブラウザだけで Rust プログラムを書いて devnet にデプロイまで試せる Solana Playground が便利です。ローカル環境を整える前に、ここでコードの雰囲気を掴んでおくのもおすすめです。
ローカルで CLI を使う場合の基本的な流れは次のとおりです。
# ウォレット(鍵ペア)を新規作成
solana-keygen new
# 接続先を devnet(開発・検証用のテストネットワーク)に切り替える
solana config set --url https://api.devnet.solana.com
# devnet 用の SOL を無料でもらう(airdrop = 空から降ってくる、の意味)
solana airdrop 2
# 自分のウォレットの残高を確認
solana balance
solana airdrop は devnet(開発者向けのテストネットワーク。本物の経済的価値はない)でだけ使える機能で、開発中の動作確認に使う SOL を無料で受け取れます。本番の mainnet-beta には airdrop はなく、SOL は取引所などで入手します。この devnet と mainnet のような「別々のネットワーク」をまとめて クラスタ(cluster) と呼びます。
演習
自分のパソコンに開発環境を作る前に、ブラウザだけで試せる Solana Playground(beta.solpg.io)を思い出してみましょう。「まずブラウザで試して、慣れたらローカルに環境を作る」という順番のメリットは何だと思いますか。
ヒント1を見る
ローカル環境の構築には Rust ツールチェーンのインストールや CLI のバージョン管理など、いくつもの手順が必要です。
ヒント2を見る
Playground なら鍵ペア作成や devnet 接続もブラウザ内で完結し、最初のつまずきポイントを減らせます。