導入
cd / でルートまで上がると、etc・var・home・bin・usr といったフォルダが並んでいます。これらは Linux ならどのサーバーにも必ずある、決まった役割を持つ場所です。地図を頭に入れておくと、「設定はどこ? ログはどこ?」で迷わなくなります。
説明
Linux のディレクトリ構成は、世界共通のルール(FHS)でおおよそ決まっています。全部覚える必要はありませんが、サーバー運用でよく行く場所は限られています。
flowchart TD
R["/ (ルート)"]
R --> etc["/etc<br/>設定ファイル置き場"]
R --> var["/var<br/>変化するデータ(ログ等)"]
R --> home["/home<br/>各ユーザーの作業場所"]
R --> bin["/bin, /usr/bin<br/>コマンドの実体"]
R --> tmp["/tmp<br/>一時ファイル"]
R --> root2["/root<br/>管理者(root)のホーム"]
var --> log["/var/log<br/>← ログ調査の定番"]
etc --> ng["/etc/nginx/<br/>Webサーバー設定"]
home --> u["/home/user<br/>← 今いる場所"]
現場で特によく使う場所を、目的とセットで押さえましょう。
- /etc … サーバーの設定ファイルがここに集まります。「nginx の設定を直す」「SSH の設定を変える」=
/etcの中のファイルを編集する、という意味になります。 - /var/log … アプリやサーバーのログが溜まる場所。「エラーの原因を調べる」=ここを見る、が定番です(第5章で実際に扱います)。
- /home … ユーザーごとの作業場所。あなたの
/home/userもここ。管理者 root だけは特別で/rootを使います。 - /bin・/usr/bin …
lsやcatなど、コマンドそのもの(プログラム本体) が置いてある場所です。 - /tmp … 一時的なファイルの置き場。再起動で消えることがあります。
「設定は
/etc、ログは/var/log、コマンドは/bin」——この3つだけでも覚えておくと、サーバーに入ったときの見通しが一気に良くなります。ふだんの作業は自分のホーム/home/userで行い、システム全体に関わる場所(/etcなど)を触るときは管理者権限が必要になります(第4章)。
/ から始まる書き方を絶対パス(住所を頭から書く)、今いる場所を起点にした書き方を相対パス(ここから見て、の書き方)と呼びます。cd /var/log は絶対パス、cd ../docs は相対パスです。
この章のまとめ
- Linux のディレクトリ構成は世界共通でおおよそ決まっている
- 設定=/etc、ログ=/var/log、コマンド本体=/bin、作業場所=/home
/から書くのが絶対パス、今いる場所からが相対パス- 「どこに何があるか」の地図があると、目的のファイルに最短でたどり着ける