導入
図はそれぞれ「得意な問い」を持っています。伝えたいことに合った図を選ぶことが、UML を使いこなす第一歩です。迷ったら「構造の話か、動きの話か」から考えます。
説明
代表的な5つの図と、それが答える問いを対応づけると、選ぶ基準がはっきりします。
- クラス図 … 「何でできているか」(構造・データ設計)
- シーケンス図 … 「登場人物がどうやりとりするか」(処理の往復)
- 状態遷移図 … 「状態がどう移り変わるか」(ライフサイクル)
- ユースケース図 … 「誰が何をできるか」(機能の全体像)
- アクティビティ図 … 「どんな手順で進むか」(1本の処理の流れ)
flowchart TD
Q{何を伝えたい?} --> S[構造・データ]
Q --> B[動き・振る舞い]
S --> C1[クラス図]
B --> B2{どんな動き?}
B2 -->|人物間のやりとり| SEQ[シーケンス図]
B2 -->|状態の変化| ST[状態遷移図]
B2 -->|手順の流れ| ACT[アクティビティ図]
Q --> U[できることの一覧] --> UC[ユースケース図]
この選択フローのように、まず「構造か・振る舞いか・機能一覧か」で大きく分け、振る舞いならさらに「やりとり/状態/手順」で選びます。
読んでみよう
実務では、企画の初期にユースケース図で機能を合意し、設計でクラス図とシーケンス図を描き、複雑な状態を持つ部分だけ状態遷移図を足す ―― といった使い分けをします。大切なのは 図の完璧さより、伝わること。目的に合う1枚を選び、チームで会話するための道具として UML を使ってください。
これで UML コースは修了です。図は「描いて終わり」ではなく「読んで・見せて・話す」ための共通言語です。設計書やプルリクエストで図を見かけたら、この章で学んだ読み方を思い出してみましょう。