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AWS SAA(ソリューションアーキテクト)コース · 第5章 ストレージの設計 · レッスン30

ストレージ選択指針とハイブリッド構成

導入

ここまでのオブジェクト・ブロック・ファイルストレージを整理し、さらにオンプレミスとAWSをつなぐハイブリッド構成のサービス群を押さえます。SAAのストレージ分野の総まとめです。

説明

まずストレージの種類を選ぶ基本的な判断フローです。

flowchart TD
    Q1["どんな形のデータ?"] -->|画像・動画・ログなどのファイル単位| Q2["複数サーバーから<br/>同時アクセスが必要か?"]
    Q1 -->|EC2にアタッチするディスク| EBS["EBS"]
    Q1 -->|大量・非構造化データを<br/>API経由で保管| S3["S3(オブジェクトストレージ)"]
    Q2 -->|はい| EFS["EFS / FSx"]
    Q2 -->|いいえ| EBS2["EBS"]
種類代表サービスデータの単位同時アクセス
オブジェクトストレージS3オブジェクト(キー+値)多数のクライアントから可能
ブロックストレージEBSブロック(ディスク)基本1台のEC2に限定
ファイルストレージEFS、FSxファイル階層複数サーバーから同時マウント可能

次に、オンプレミスとAWSをつなぐ・移行するサービス群です。

サービス役割
Storage Gateway(File Gateway)オンプレミスからNFS/SMBでアクセスし、裏側はS3に保存
Storage Gateway(Volume Gateway)オンプレミスにiSCSIブロックストレージを提供、裏側でAWSにバックアップ
Storage Gateway(Tape Gateway)既存のテープバックアップ運用を仮想テープとしてAWSに保存
DataSyncオンプレミス⇔AWS間の大量データを高速・自動でオンライン転送
Snowファミリー(Snowcone/Snowball/Snowmobile)ネットワークが細い・データ量が膨大な場合に、物理デバイスでデータを輸送
flowchart LR
    ON["オンプレミス"] -->|ネットワーク経由・大量データ| DS["DataSync"]
    ON -->|ネットワークが細い/超大容量| SNOW["Snowファミリー(物理輸送)"]
    ON -->|既存アプリはNFS/iSCSIのまま| SGW["Storage Gateway"]
    DS --> S3["S3等"]
    SNOW --> S3
    SGW --> S3

具体例

オンプレミスのファイルサーバーをAWSへ移す製造業の会社を例に、状況別の手段を並べてみましょう。

  • 既存アプリはNFSのまま使い続けたい(改修したくない)→ Storage Gateway … 社内からは今まで通りファイルサーバーに見えるが、裏側はS3に保存。アプリを一切変えずにクラウドストレージを併用できる。
  • 今後、毎晩発生する差分データをオンラインで自動転送 → DataSync … 回線があるなら、DataSyncで高速・自動同期。手作業スクリプトより速く確実。
  • 過去10年分の設計データ500TBを一括移行、しかも回線が細い → Snowファミリー … オンラインでは何か月もかかるので、物理デバイス(Snowball)に入れて宅配便でAWSへ。ペタバイト級ならSnowmobile(トラック)も。

判断は2軸で整理します。「ストレージの種類(オブジェクト/ブロック/ファイル)」と「移行手段(既存維持=Storage Gateway/オンライン=DataSync/物理輸送=Snow)」。この2軸を押さえれば、ストレージ分野の問題は迷いません。

読んでみよう

「オンプレミスのファイルサーバーをクラウドにシームレスに拡張したい(既存アプリの変更を最小化)」→Storage Gateway、「大量データをオンラインでできるだけ速く移行したい」→DataSync、「回線が細い、またはペタバイト級で物理輸送の方が速い」→Snowファミリー、という判断基準が定番です。ストレージの種類(オブジェクト/ブロック/ファイル)と、移行手段(オンライン/物理)の2軸で整理しておくと、この分野の問題に強くなります。

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