本文へスキップ
BecomeCoder

AWS SAA(ソリューションアーキテクト)コース · 第10章 コスト最適化・移行・試験対策 · レッスン54

コスト最適化の原則

導入

「動けばいい」設計と「動き続けて、かつ無駄がない」設計は違います。SAAはコストも設計の一部として問います。第1章のWell-Architected「コスト最適化」の柱を、具体的な打ち手に分解します。

説明

コスト最適化には、繰り返し出題される 4つの原則 があります。

原則やること主なサービス/機能
適正なサイズ(Right Sizing)使っていない・過剰なリソースを見直すCompute Optimizer、CloudWatch使用率監視
購入オプションの活用使い方に合った課金モデルを選ぶRI(リザーブドインスタンス)、Savings Plans、スポットインスタンス
需要と供給を合わせる使う分だけ確保し、余らせないAuto Scaling、サーバーレス
マネージド/サーバーレスの活用運用の人的コストを削るLambda、Fargate、RDS、S3

購入オプションはSAA頻出です。使い方で使い分けます。

オプション割引率の目安向いている用途
オンデマンド割引なし短期・予測不能な負荷
リザーブドインスタンス(RI)最大72%1〜3年動かし続ける安定稼働ワークロード
Savings Plans最大72%RIより柔軟(インスタンスタイプ変更OK)、Compute/EC2 Instance Savings Plansがある
スポットインスタンス最大90%中断されても困らないバッチ処理、CI、ビッグデータ処理
flowchart TD
    Q["ワークロードの性質は?"] --> A["中断されても<br/>問題ない"]
    Q --> B["1〜3年<br/>動かし続ける"]
    Q --> C["短期・予測不能"]
    A --> SPOT["スポットインスタンス<br/>最大90%割引"]
    B --> RI["RI / Savings Plans<br/>最大72%割引"]
    C --> OD["オンデマンド"]

ストレージも「アクセス頻度に応じて」最適化します(第6章参照)。アクセスの少ないデータをS3標準に置き続けるのはコストの無駄で、S3 Lifecycleで自動的にIA・Glacierへ移すのがSAA的な正解です。

具体例

動画配信スタートアップの月額請求を、4つの原則で削っていきます。

  1. 適正なサイズ … Compute Optimizerが「本番のEC2はCPU5%、2段階小さくできる」と提案。→ 縮小して性能そのまま料金減。
  2. 購入オプション … 24時間動く配信サーバーはRI/Savings Plans(最大72%引き)。深夜に走る動画エンコードの大量バッチは「中断されても再実行すればよい」のでスポット(最大90%引き)。
  3. 需要と供給を合わせる … 昼夜でアクセス差が大きいWeb層はAuto Scalingで台数を自動増減、夜間の無駄をカット。
  4. マネージド/サーバーレス … サムネ生成をEC2常駐からLambdaへ。使った分だけ課金で待機コストゼロ、運用の人件費も削減。

古い動画はS3 LifecycleでIA→Glacierへ自動降格。SAAの鉄則は「中断されても問題ない=スポット」「常時稼働・予測可能=RI/Savings Plans」「スパイクする・読めない=Auto Scaling+オンデマンド/サーバーレス」の3択を機械的に振り分けること。特にエンコードバッチのような「中断可」キーワードはスポットのサインです。

読んでみよう

「中断されても問題ない」というキーワードを見たら、ほぼ確実にスポットインスタンスが正解です。逆に「常時稼働・予測可能」ならRI/Savings Plans、「使うかどうか分からない・スパイクする」ならAuto Scaling+オンデマンド/サーバーレス、と3択を機械的に振り分けられるようにしておきましょう。

次のレッスンへ →