導入
自社でサーバーを買ってきて動かす方法と、インターネット越しに必要な分だけ借りる方法——この違いが分かれば、クラウドの半分は理解できたも同然です。
説明
昔ながらのやり方はオンプレミス(On-premises)と呼ばれます。自社の建物・データセンターにサーバー機器を購入・設置し、電源やネットワーク配線、空調、故障対応まで自分たちで管理する方式です。サーバーが欲しくなったら発注してから納品・設置まで数週間〜数か月かかり、使わなくなっても機器は残り続けます。
一方のクラウドコンピューティングは、インターネットを通じて、コンピューティング能力・ストレージ・データベースなどのIT資源を、必要なときに必要な分だけ、使った分に応じて支払う形で利用する方式です。電気や水道を「契約して使った分だけ払う」のと同じ感覚で、サーバーやストレージを利用できます。
AWS(Amazon Web Services)は、Amazon社が提供する世界最大級のクラウドサービスです。世界中のデータセンターで、コンピューティングからデータベース、AI、IoTまで200以上のサービスをオンデマンドで提供しています。
具体例
小さなネットショップ「みどり雑貨店」を例に考えてみましょう。テレビで商品が紹介され、アクセスが普段の50倍に急増しそうだと分かりました。
- オンプレミスなら … サーバーを追加発注しても納品・設置に数週間。放送日には間に合わず、サイトはダウン。慌てて増やした機器は、ブームが去った後は電源を入れたまま眠り続け、その電気代とリース代だけが残ります。
- クラウド(AWS)なら … 放送前日に管理画面からサーバーを数台追加し、放送後のアクセス減に合わせて削除。使った数日分だけ支払えば済みます。
「先に大きく買うか、必要な時だけ借りるか」という差が、機会損失にもコストにも直結する——これがクラウドの出発点です。
読んでみよう
「自分で持つか、借りるか」——この発想の違いが、この後学ぶメリットやサービス提供形態すべての土台になります。