本文へスキップ
BecomeCoder

AWSコース · 第6章 ネットワーク · レッスン33

Route 53 ― DNS

導入

example.comのようなドメイン名を入力するだけでWebサイトが表示されるのは、その裏で「ドメイン名を実際のサーバーのIPアドレスに変換する」仕組みが働いているからです。

説明

Amazon Route 53は、AWSが提供するDNS(Domain Name System)サービスです。人間が読みやすいドメイン名(例:example.com)を、コンピューターが通信に使うIPアドレスに変換する役割を担います。「53」はDNSが使う通信ポート番号にちなんでいます。

Route 53の主な機能は次のとおりです。

  • ドメイン登録 … 新しいドメイン名を取得・管理できる。
  • DNSルーティング … ドメイン名への問い合わせを、目的に応じたルーティングポリシーで振り分ける。
  • ヘルスチェック … 監視対象のサーバーが正常に応答しているかを定期的にチェックし、障害時には正常なサーバーへ自動的に切り替える。

主なルーティングポリシーには、次のようなものがあります。

ポリシー内容
シンプル1つのドメインに1つの宛先を割り当てる基本形
加重(Weighted)複数の宛先に、指定した比率でアクセスを振り分ける(例:新バージョンへ10%だけ流すカナリアリリース)
レイテンシベース利用者から見て最も応答が速いリージョンへ振り分ける
フェイルオーバーヘルスチェックと組み合わせ、主系に障害があれば自動的に副系へ切り替える
位置情報利用者の所在地(国・地域)に応じて異なる宛先へ振り分ける
flowchart LR
    User["利用者"] -->|example.com への問い合わせ| R53["Route 53"]
    R53 -->|ヘルスチェックで正常な方へ| Region1["東京リージョンのサーバー"]
    R53 -.->|障害時はこちらへ切り替え| Region2["米国リージョンのサーバー"]

具体例

同じRoute 53でも、ルーティングポリシーを変えると全く違う役目を果たします。ある動画配信サービスの使い分けを見てみましょう。

  • フェイルオーバー(障害対策) … 通常は東京リージョンのサーバーに案内。Route 53が東京を定期ヘルスチェックし、もし東京全体がダウンしたら、自動で米国リージョンの待機サーバーへ切り替える。ユーザーはドメインが同じまま、止まらないサービスを使える。
  • レイテンシベース(速度最適化) … 日本の視聴者は東京、ヨーロッパの視聴者はフランクフルトへと、その人にとって一番速いリージョンへ自動で案内。
  • 加重(Weighted・安全なリリース) … 新バージョンをいきなり全員に出すのは怖いので、新サーバーへ10%だけ、残り90%を現行サーバーへ振り分け、問題なければ徐々に比率を上げる(カナリアリリース)。

「同じドメイン名でも、裏で誰にどのサーバーを返すかを賢く制御できる」のがRoute 53の面白さです。中でもフェイルオーバーは試験頻出です。

読んでみよう

「Route 53=ドメイン名をIPアドレスに変換するDNSサービス」という基本に加えて、フェイルオーバールーティングが「障害時の自動切り替え」に使われる点は頻出です。

次のレッスンへ →