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AWSコース · 第7章 セキュリティとコンプライアンス · レッスン33

責任共有モデル ― どこまでがAWSの責任か

導入

「うちのS3バケットから情報が漏れた。AWSのせいだ」——本当にそうでしょうか。実はAWSと利用者のあいだには、明確な役割分担のルールがあります。

説明

**責任共有モデル(Shared Responsibility Model)**とは、クラウドのセキュリティを「AWSが担う部分」と「利用者が担う部分」に切り分ける考え方です。大きく2つに分かれます。

  • クラウド”の”セキュリティ(Security of the Cloud)=AWSの責任 … データセンターの物理的な警備、ハードウェア、電源・空調などの設備、ネットワークインフラ、そして仮想化を行う基盤(ハイパーバイザー)そのものを守ること。利用者はここに手を出せないし、出す必要もありません。
  • クラウド”内”のセキュリティ(Security in the Cloud)=利用者の責任 … 自分が置いたデータの暗号化OSやミドルウェアの設定・パッチ適用、ネットワーク(ファイアウォール)の設定、そして「誰が何にアクセスできるか」を管理するIAMの設定。ここはAWSではなく利用者が守るべき領域です。
お客様(利用者)の責任 ― in the Cloud ・データの暗号化 ・OS/ミドルウェアの設定とパッチ ・ファイアウォール(NW)の設定 ・IAM(誰に何を許可するか) AWSの責任 ― of the Cloud ・データセンターの物理的な警備 ・ハードウェア/電源/空調などの設備 ・ネットワークインフラ ・仮想化基盤(ハイパーバイザー)

重要なのは、この境界線がサービスの種類によって動くことです。Amazon EC2(仮想サーバー)のように利用者がOSレベルまで触れるサービスは利用者の責任範囲が広く、Amazon S3やAWS Lambdaのようなマネージドサービスは、AWSがOSやミドルウェアの管理まで肩代わりするため利用者の責任範囲が狭くなります。「マネージドの度合いが上がるほど、利用者の作業は減るが責任がゼロになるわけではない」という点も忘れてはいけません。データの中身や設定ミスは、どんなサービスでも常に利用者の責任です。

読んでみよう

CLF試験では「セキュリティグループの設定ミスは誰の責任か」のような設問が出ます。物理・基盤側はAWS、設定・データ側は利用者、という線引きを最初に覚えておきましょう。