導入
AWSには200を超えるサービスがあり、名前を見ただけでは何をするものか分からないものも多くあります。ここで一度、この先の章で学んでいくサービスを大きなカテゴリに整理した「地図」を眺めておきましょう。
説明
AWSの主要サービスは、役割ごとに次のようなカテゴリに整理できます。
flowchart LR
AWS["AWSの主要サービス"] --> Compute["コンピュート<br/>EC2 / Lambda"]
AWS --> Storage["ストレージ<br/>S3 / EBS"]
AWS --> DB["データベース<br/>RDS / DynamoDB"]
AWS --> Network["ネットワーク<br/>VPC / Route53 / CloudFront"]
AWS --> Security["セキュリティ<br/>IAM"]
AWS --> Ops["管理・監視<br/>CloudWatch"]
AWS --> Cost["料金管理<br/>Cost Explorer"]
- コンピュート … 実際に処理を行う計算資源。仮想サーバーを借りるAmazon EC2、サーバーを管理せずコードだけ動かすAWS Lambdaが代表格(第3章)。
- ストレージ … データを保存する場所。どんなファイルでも保存できるAmazon S3、EC2に接続するディスクのAmazon EBS(第4章)。
- データベース … データを構造化して保存・検索する仕組み。リレーショナルデータベースのAmazon RDS、高速なNoSQLデータベースのAmazon DynamoDB(第5章)。
- ネットワーク … リソース同士やインターネットとの接続を作る。仮想的な自分専用ネットワークのAmazon VPC、ドメイン名を管理するAmazon Route 53、コンテンツ配信のAmazon CloudFront(第6章)。
- セキュリティ … 誰が何をできるかを管理するAWS IAM(第7章)。
- 管理・監視 … システムの状態を可視化するAmazon CloudWatchなどの運用ツール(第8章)。
- 料金管理 … 使った分の費用を確認・分析するAWS Cost Explorerなどの請求まわりのツール(第8章)。
この地図を頭に入れておけば、この先の章で新しいサービス名が出てきても「これはストレージ系だな」「これはネットワーク系だな」と大きな枠組みの中で位置づけながら学べます。
具体例
ごく普通の「写真共有アプリ」を1つ作るとして、必要になるものを7つの引き出しに振り分けてみましょう。
| やりたいこと | カテゴリ | 使うサービス例 |
|---|---|---|
| アプリのプログラムを動かす | コンピュート | EC2 / Lambda |
| 投稿された写真そのものを保管する | ストレージ | S3 |
| ユーザー情報や「いいね」数を記録する | データベース | RDS / DynamoDB |
| 独自ドメインで公開し、画像を速く配る | ネットワーク | Route 53 / CloudFront |
| 誰がどの操作をできるか管理する | セキュリティ | IAM |
| エラーやアクセス数を監視する | 管理・監視 | CloudWatch |
| 毎月いくらかかったか確認する | 料金管理 | Cost Explorer |
1つのアプリを作るだけで、7カテゴリがひと通り登場します。個々のサービス名は後の章で詳しく学びますが、「これは写真を置くストレージの話だな」と地図の上で位置づけながら読むと、迷子になりません。
読んでみよう
サービス名を一つずつ覚えるより先に、「コンピュート・ストレージ・データベース・ネットワーク・セキュリティ・管理・料金」という7つの引き出しを用意しておくと、この先の学習がぐっと楽になります。